REHAB TSUCHIDA REHABILITATION CLINIC

コラム(院長の雑学)

NO.4 頻尿を考える

 高齢者医療でよく遭遇する問題に排尿障害があります。その中でも頻尿は、難しい問題でして、簡単には解決できないことが多い問題です。排尿時痛と残尿感があれば、簡単に急性膀胱炎と言えます。水分を多目に取って、抗生剤を三日も内服すれば症状はなくなります。

 

 再発を繰り返して困る人は、通常の抗生剤の量の四分の一位を長期に内服して再発を抑えられると感染症の本に書いてありますが、まさにその通りでした。女性で思うように動けない人は尿カテーテルを長期に留置したり、膀胱瘻(ボウコウロウ)を造設しましょうと言われた人が、その前に相談を受け、再発せずにいっている症例を経験しています。

 

頻回に尿が出ることには、二つの考え方が必要です。腎臓で造られた尿を膀胱に貯めておくわけなのですが、貯められずにすぐ出てしまうタイプと貯まり過ぎて溢れ出てくるタイプを考えます。

脳や脊髄の病気の可能性を考えなければいけないのですが、極単純に判断する方法があります。

排尿前後に下腹部を触って(触診と言います)或いは指で叩いて(打診と言います)その差を知る方法が、精度は低いものの予測できます。すなわち、排尿前に触れていた下腹部の緊張感が強く、排尿後も大きな変化がない場合は貯まり過ぎで溢れ出ているタイプで、あまり下腹部が張っていないで変化の少ない場合は、貯留できないタイプといえます

治療は、溢れ出ている場合は尿道括約筋を緩める薬、貯留できない場合は膀胱の筋肉を緩める薬を出します。外来診察では、超音波検査の器械があれば、簡単に見分けられます。

排尿前後に膀胱の大きさを比較します。排尿しても残尿が多い場合は貯まり過ぎタイプで、排尿後ほとんど尿が確認できない場合は貯留できないタイプです。その時に、排尿した尿の簡単な検査をします。

量と濁りの確認、できたら検査キットで白血球や亜硝酸の有無を診て感染があるかどうかを確認しますと、膀胱炎も含めて診断できますので、ほんの5分で治療方針が決まります。

 ここで重要なことがあります。
 頻尿や痛み・発熱などの症状のない人が、たまたま尿検査をして汚れているとか細菌がいたりとかという結果があっても抗生剤を投与しないようにすることが必要です。

アメリカのナーシングホームでの長期間の観察で、無症状の膿尿(すごく濁った尿)であっても、抗生剤の投与をした人としなかった人のその後の経過に全く差がなかったそうです。この差とは、生存率・腎臓病の発生率というところまで考えての研究です。

日本では、未だに尿のMRSAが判明すると、それだけで施設に入れないという次元の話があるのは悲しい限りです。

キチンとしたケアをすれば、感染が広がるものではないものです。
 

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