REHAB TSUCHIDA REHABILITATION CLINIC

コラム(院長の雑学)

NO.7 高齢者医療の話

 10年前に老人病院の院長職を授かりました。リハビリテーションを中核に据えて展開するという当時にしては斬新的な方針を持っている病院です。

いまでこそリハビリテーションを中核におく病院が多くなっていますが、たった13年前だけど、「君は老人病院に行くためにリハビリテーションの勉強をしていたのか? リハビリテーション医学会を馬鹿にするにもほどがある。」とリハビリテーション医学教室の教授に言われた位の時代です。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士など担当する療法士の人がいればリハビリテーションをしているとされていました。実際のところ、訓練中の安全を医師が保証しなければ、彼らの負担が大きすぎます。そこの所を理解されていないと改善するはずの方々が、却って悪くなってしまいます。

老人病院のルポで悪徳病院扱いを受けていた「老人病院」の有志が、意識を高く急性期後の患者の受け入れ先として、より患者中心の医療に転換する努力を行っていました。「老人の専門医療を考える会」が発足した。

設立目的は、「今後急速に進むであろう高齢化社会の中で老人病院の果たす役割と専門性を考え、わが国における理想的な老人医療のあり方を追求し、全ての老人が安心してより良い医療を受けられる環境を実現させること」であり、現在も変わっていない。

点滴漬け、検査漬け、薬漬けなど医療と決別し、人権を尊重した医療体制の構築を目指すのは、医療というものの根本を見直すことです。臓器別の医療が発達して様々な検査・治療が開発されている。

そのすべてに背を向けるのではなく、脆弱な老人・障害者に対して必要最小限の侵襲で検査を行い、必要最低限の量の投薬で副作用を最小限に抑えることは医師の当然の仕事です。機能訓練も競技者ではないので、疲労を蓄積させず、能力を最大限に引き出す工夫が大切です。不安に耳を傾け、焦燥感を理解して対応する姿勢をチーム全員が持つことが基本です。

一つ一つの病気に必要な情報をチームで共有できる場を作ることで、スタッフのヤル気も上がります。薬を少なくすることで副作用は減ります。しかし、譲れない内服はきちっと飲んでもらえる工夫を看護師は考えます。

意味のない検査は、説明責任を徹底することで医師に徹底できます。意識がまだしっかりしない人には、ゆっくりと、しかし確実に機能の回復を見守りながら訓練をします。誰もが同じ訓練内容ではありません。その人に会ったメニューを作らなければいけないわけです。

大学病院・総合病院は、本来最先端医療を展開すべきところですが、そのためには基本を押さえて初めて出来ると思います。「群盲象を撫でる」医療では、廃人を作ってしまいます。ましてや、経験の少ない医師が、マニュアルを見ながらの治療等は言語道断といえます。

今の日本は高齢化率が高く、一人の医師の判断だけでは無理です。どの病院でも、また高齢者でなくても真摯に病状を聴き、多角的判断を即時にできるシステムが大事だと思います。

 

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当院について

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第1.3.5水曜日は終日休診です

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平日・土曜日
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午後 2:00〜6:00
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